三馬鹿

2008年04月28日 - 絵と考察

「ちょっと、良美。記念撮影するからおいでよ」

美咲が良美に手招きする。

「静のお父さんが撮ってくれるってさ」

小走りに駆け寄る良美が、ありがとうございますと静の父親に挨拶をした。
静の左隣に良美がくる。いつものポジション。3人とも配置が決まっているのだ。
静が真ん中で、右に美咲、左に良美。修学旅行の時も、廊下を歩く時も変わりは無い。
美咲は、眼鏡をかけ直し、静の肩に手をまわす。

「ちょっとぉ、美咲ぃ。重いって」

「いいじゃん。ほんとは、組体操したいぐらいなのよ。三馬鹿トリオ、最後の運動会なんだし」

そういいながら、力を緩めるのが美咲らしい。
良美は、グーから親指を立てて、静の胸元に持ってきた。

「今日の良美は積極的だ」

美咲の一言に、良美はちょっと後ろに下がったが、手は動かさない。
静は笑う。今日は、最後の運動会なのだ。
高校を卒業してしまえば、三馬鹿トリオは一時解散する事になっている。
各々の進路は、当然ながら違う。でも静は思うのだ。
もしかしたら、何年後かに今日の運動会の話を3人そろってするかもしれないと。
その時は、きっと洒落たカフェで子供を抱いているかもしれないと。

「旦那の悪口とか言いながらね」

小さく漏らした言葉は、美咲と良美には聞こえなかった。


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オリハタケイ
永遠の17歳。おいおい。
チョコと本と映画が好き。
むしろ向こうがこっちを好いてる感じ。